ベルフェイスは現在、Salesforceを利用するエンタープライズ企業向けに、営業商談の音声データを起点として、Salesforceへの入力・記録を完全自動化するAIプロダクト『bellSales AI』を開発・提供しています。
単なる文字起こしツールではなく、
お客様が長年抱えてきた「営業データの入力負荷」という根本的な問題を解決し、「Salesforceを真のインフラ」に変えることをめざしています。
本記事では、かつて電話面談システム『bellFace』をピポットし、ベルフェイスが、その反省をどう「戦略」に昇華し、なぜ今『bellSales AI』というプロダクトに辿り着いたのか。そして、その実現のために、組織と開発体制をどのように作り直そうとしているのかを、執行役員・大沼の視点から紐解いていきます。
── まずはじめに、大沼さんのこれまでのキャリアと、ベルフェイスでの役割について教えていただけますか?
大沼:
ベルフェイス執行役員の大沼です。
現在は「bellSales AI事業部」の事業責任者として、ビジネスと開発の両面を見ています。
私のキャリアは最初、大手通信会社でエンジニアとして働いていました。その後、コンサルティングファームを経て、自分でスタートアップを経営していた時期もあります。 ベルフェイスに入社したのは2020年。まさにコロナ禍で会社が急拡大し、その後に組織が崩れていく…という激動のタイミングでした。
良い時も悪い時も、全部この目で見てきた。
だからこそ、この会社をもう一度「勝てる組織」にすることに、こだわっているのかもしれません。
── 大沼さんは、ベルフェイスが最も苦しかった時期を知る一人です。なぜ、かつてのベルフェイスはZoomに勝てなかったのでしょうか?
いろんな要因がありますが、「Zoomの猛追による経営陣の強烈な焦り」から生まれた「顧客が本当に求めている価値」よりも、「自分たちが作りたいもの」を優先してしまっていたからだと思います。
当時、私たちはZoomの急激な台頭に直面し、「Zoomにはないリッチな機能」や「高度な分析機能」を次々と追加することで勝とうとしていました。機能表の「○」の多さで勝負しようとしていたんです。
過去『bellFace(電話面談システム)』を手掛けていた時代、次々と解約が続出する中で、率直にお客様に聞いてみたんです。どんな部分に『bellFace』の価値を感じていたのか、何が原因で解約に至るのか。
彼らが『bellFace』に感じていた価値は、私たちがこだわって作っていた高機能なものではありませんでした。